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犬の病気

2011年2月

椎間板ヘルニア

犬の病気はたくさんあります。私のところにもミニチュアダックスフンドが2頭います。
胴が長い分なりやすい病気として椎間板ヘルニアがあります。まだ幸い私の愛犬は椎間板ヘルニアにはなっていませんが。椎間板ヘルニアは高いとこから飛び降りたりジャンプしたりするとなりやすいです。
あとは抱っこの仕方ですね。ちゃんと腰も持ってあげないとなります。友人の愛犬が最近ヘルニアになりました。突然キャインと泣いて動かなくなったようです。で、足を少し引きずって歩いていたので病院に連れていくと椎間板ヘルニアだったそうです。 胴が長い犬は短い脚で支えているためになりやすいのです。体重が増えすぎて腰に負担がかかりヘルニアになることもあります。だから、むやみにえさをあげたり、おやつを与えないように。あとは十分な運動をすること。
椎間板ヘルニアは背骨を形成する椎骨と椎骨の間にある椎間板(クッションの役目をしています)が激しい運動などで変性して脊椎内に突き出てきて神経を圧迫。その為に後ろ足が麻痺してくる病気です。
症状としては歩くのを嫌がったり、散歩の途中ですわり込んだり足を引きずりながら歩きます。ひどくなると大小便を垂れ流します。
予防としては無理な格好はさせない、激しい運動をさせないことです。あとはソファからのぼりおりさせないことですね。 私の友人のところでヘルニアになった犬は原因は肥満でした。予防は飼い主しかできませんのであらかじめ飼い主が予防してあげましょう。

外耳炎

外耳炎は外耳道にたまった耳あかに細菌や酵母が繁殖して起こる病気です。
耳掃除のときに耳道を傷つけ、シャンプーしたときや水遊びしたときに耳道内に水が入って細菌の繁殖の原因に。
私の愛犬のミニチュアダックス1頭が外耳炎になりました。ミニチュアダックスは耳が垂れているためなりやすいそうです。はじめはやたら耳を掻いているなあ程度でした。
でもしきりに掻きます。それで、耳の中を掃除してみると真っ黒な耳垢が。そして耳の中も臭いのです。ひどくなると耳を掻くだけでにおいが漂ってきます。
耳掃除も大切ですが丁寧かつ慎重に。シャワーのときは耳に水が入らないように。外耳炎になって病院にいくと薬をくれます。2本。薬をいれてくちゅくちゅ揉んであげます。すると、犬が頭をぶるっとします。そのあと拭いてあげてまた違う薬を入れて同じようにします。週に2回くらい定期的に行えばいつの間にか掻かなくなり治っています。でも体質もあり、また私の愛犬の場合のようにすぐに症状が出る犬もいます。
もう1頭の愛犬はまったくなりません。耳をしきりに掻きだしたらすぐに病院へ。ずっと掻いていると血がでてきます。余計に耳に傷がいきますので早期発見し、早期治療を。すぐ治る病気です。
爪もちゃんと月に一度切っておくことです。伸びていると掻いたときに傷つけてしまいます。ミニチュアダックスフンドに限らずに耳が垂れている犬がなりやすい病気です。妊娠している犬は外耳炎になっても薬をいれて治療ができません。出産して授乳が終わってからの治療となります。

子宮の病気

雌犬を飼っていると子宮蓄膿症という子宮の病気があります。
ミニチュアダックスに限らず中高齢の犬に多くみられます。
ホルモンのバランスが崩れて卵巣機能が衰え、そこへ発情期がきて子宮内に細菌が入り子宮内膜炎を起こし、子宮の中に膿がたまる病気です。
症状としては食欲がなくなる。水をよく飲んでは吐く。おしっこの量が増える。熱がでる。膿が出る。悪化すれば嘔吐したり、元気がなくなったり下痢をしたり、お腹が膨らんできます。
膿が出てくる犬もいます。子宮が破裂することも。子宮が破裂したことによって菌が広がり腹膜炎を起こしたりします。その場合は卵巣と子宮の摘出手術をする。放置しておくと、子宮内膜炎から子宮蓄膿症になり、大腸菌などが出す毒素が体中にまわり腎炎、肺水腫、腎不全などで一命を落とす場合もあります。
この病気を防ぐには早期の避妊手術。避妊手術をすれば子宮の病気になることはありません。なった場合は抗生剤や注射という治療がありますが再発する場合もあります。子宮と卵巣の摘出手術が一番望ましいのです。
私の愛犬も子宮蓄膿症だったかもしれません。愛犬は6月に帝王切開にて出産しました。帝王切開する当日の朝は、いつもどおり出かけて帰ってきたら何回も嘔吐したあとがあり、元気がないのです。出産か?と思って病院に電話。出産ではないだろうといわれましたが心配なので帝王切開してもらいました。そしたら中で子宮が破裂していました。帝王切開する前に超音波でみたときはそんな感じはありませんでした。でも症状が似ています。
おりものみたいなのがでていて、嘔吐し、元気がありませんでした。子宮が破裂したことによって4頭いた赤ちゃんのうち1頭が子宮の外に放り出され弱っていて死産しました。もっと早く気づいていればと後悔ばかりしました。
だから、似たような症状があれば早急に病院へ。

狂犬病

狂犬病は日本では今はほとんどありません。1957年以降発症していません。しかしアジアでの発症率は高く、感染病のひとつです。
狂犬病に感染している犬に噛まれたりすると唾液の中のウィルスがその噛まれたところから侵入し感染する。中枢神経に作用して全身が麻痺し、性格を破壊します。
この病気は人間を含めてすべての哺乳動物は感染します。感染すると死に至ります。人から人への感染は今のところは報告がありません。
感染から発症まではおよそ1〜2ヶ月。
症状としてはよだれを垂らして誰にでも噛み付くようになります。あとは発熱、頭痛、倦怠感、食欲がなくなる、吐いたり、空咳をしたりする。噛まれたとこの傷の場所の周辺の知覚症状がでたり脳炎症状がでると運動過多、興奮したり、幻覚をみたり、水を怖がったりする。最終的には昏睡状態から呼吸がとまって死に至る。
予防法としては、1年に1回法律で予防接種が義務づけられています。その予防接種はだいたい毎年春に各病院と各地区の関係機関によって集団接種が行われています。私のところは病院か住民センターで実施しています。
私はいつも病院で実施していますが。初めて狂犬病の予防接種を受けるときは飼犬登録も一緒にすると思います。自分の可愛い愛犬ですから是非飼犬登録してください。
予防接種するときは愛犬の体調が良いときにすることをお勧めします。
もし万が一狂犬病にかかっている犬に噛まれた場合は石鹸などで水洗いし、病院へ。狂犬病ワクチンと抗狂犬病ガンマグロブリンの注射を打つ。狂犬病は一度発症すると治療法はありません。だから、早めのワクチン接種をすることが大事です。

フィラリア症

春から夏にかけてなりやすい感染症がフィラリア症という寄生虫です。
フィラリア症とは感染犬の血を吸った蚊がほかの犬をさしたときに病原虫がその犬に移り、成虫となって心臓や肺動脈に寄生する病気です。
症状としては血尿、頑固な咳、鼻汁、結膜炎、腹水がたまる。血の流れが悪くなり、心臓などを侵されて死ぬことも。 予防法としては夏を迎える前に獣医さんに診察してもらい、蚊が出る前から蚊がいなくなるまで予防薬を飲むこと。だいたい4月中旬から11月まで飲むのが一般的です。まず体重測定し、そのあと感染していないか血液検査。体重で薬の量が違います。
その後予防薬をもらって毎月飲ませる。蚊を近づけさせないことが一番大事です。
屋外飼育の場合は蚊取り線香をたいたり小屋に網戸をつけたりと工夫することが大事です。
屋内の場合も蚊取り線香は必需品です。
獣医さんにもよりますが、妊婦犬はフィラリア症の薬が飲めない場合も。私の行きつけの獣医さんからは飲ませないように言われました。
出産してからも母乳をあげている間はやらないようにと。
友人が昔外で飼っていた犬がたまたまフィラリア症の薬を飲んでいなくて、蚊にさされ、フィラリア症になったそうです。
本当に死に至る病気なので愛犬のためにも早めに薬を貰って期間を長めに服用させてあげて下さい。
年中飲ませることもできますのでその場合は獣医さんと相談してください。毎年必ず薬を飲ませることが一番の予防方法です。
2001年より予防注射が使用できるようになりました。
生後6ヶ月からでき、妊婦犬も大丈夫。ただ副作用などがあるので獣医さんとどちらがいいのか相談すること。注射は打ってから6ヶ月間予防できる長期持続性予防剤です。

角膜炎

角膜炎とはホコリやまつげなどの異物が眼に入り、角膜を傷つけて炎症を起こす病気です。アレルギーでなる場合もあります。犬同士の喧嘩でもなる場合もあります。
症状としては涙を流す、まぶしそうにする。角膜がにごってきて瞳孔が見えなくなる。濁りが盛り上がるようになって血管が浮き出てくる。眼をこする、痛がる、白くにごる、目やにがでる。眼を閉じたままにする。床に顔をこすり付ける。まぶたの開閉がいつもより多い。まぶたの周りが赤く腫れる。
予防法は、眼にかかる毛を短く切ったり、抜いたりすること。シャンプーの時は眼に入らないようにすること。早めの発見と治療が大事です。手遅れになると角膜に穴が開いて、中身が飛び出してくることがあります。
治療法は点眼と治療薬。この方法は早期発見の場合に限ります。
悪化してくると表面がぼこぼこになり手術になります。眼を痛がる場合はエリザベスカラーをして眼をこすらないようにしましょう。
この病気は主人の実家の犬がよくなっています。シーズーを飼っていますが、前の毛がやはりよく眼に入るようで、たまに実家を訪れると眼を開け難そうにして潤んだ眼をしています。そうなると、ほとんどの確率で発症していました。
目薬を嫌がり、いつも高いところにのせて点眼するそうです。眼が本当につらそうなので、症状としてはわかりやすいです。
すごく涙目になります。かかりやすい犬種として、シーズー、ミニチュアダックス、チワワ、シュナウザー、ブルドッグ、ペキニーズ、パグなどわりに目が飛びでてる犬種です。

進行性網膜萎縮

目の網膜が変性によって萎縮し、視力の低下や喪失を起こす病気。症例はわずか。
症状として初期には夜盲症になったり、家具など動かないものが見えなくなったりする。だんだん進行してくると早くて2〜3ヶ月、遅くて2〜3年で失明することも。子犬のときにはほとんど症状がでなくてどんどん視力が落ちていく。外見ではまったくわからない病気なのです。
検査方法は血液検査、口の粘膜をブラシで採取する方法の二通りです。約1週間で結果がでます。
多くは劣性遺伝による先天性のものです。夜トイレに行きたがらない、電気が消えると怖がる、目が光って大きく見えたり、緑色に見えたりする。
生後6〜8週のころは明るいところでは目の色は緑色をしていますが、それが薄暗いとこでも緑色に輝くようになる。
現在、この病気に対する治療法はありません。ビタミンCや抗酸化剤などを打って進行を遅らせる方法をとるのが一般的です。遅らせても失明します。しかし、失明しても日常生活上はそれほど不自由を感じる事はありません。発症期間は、数ヶ月から数年にかけて進行します。
もし、遺伝していても必ず発症するというわけではありません。発症した場合、白内障を併発することもあります。
なりやすい犬種はラブラドールレトリバー、アイリッシュセッターコリー、シェルティー、ミニチュアプードルなど。最近ではミニチュアダックスが多いです。
生後6ヶ月前後で眼底異常がわかり、1歳前後には全盲となる。
上記のような症状があてはまる場合はすぐ病院へ。進行を遅らせることしかできませんが命は助かります。この病気の遺伝子を持っている愛犬は繁殖させないことが大事です。

口蓋裂

口蓋烈とは先天性の形態異常で、上顎に亀裂があり、口腔と鼻腔が通じた状態のことで、乳首を吸おうとしても空気が入るために吸えず成長ができない。ほうっておくと衰弱死してしまう。出産のときに子犬の口を確認することが大事です。
後天性の場合は交通事故、電気コードでのやけど、腫瘍の切除などによって口蓋などが欠損したとき。
成長とともに大きくなりお乳を吸うことができなくなり死に至ります。だいたい1週間くらいで死亡します。
症状としては見ただけでわかったり先天性の場合、子犬でご飯を食べたあと鼻水がでたりくしゃみ、咳、食欲にムラがあったり、ご飯がうまく食べられないなどです。
あとは口臭、氷やご飯などを食べたときに口から鼻へ抜ける。重度になってくると気管支炎や肺炎栄養不良などになる。口をあけたときに上あごがぱかっと裂けている。
この病気は若ければ若いほど治りが早いといわれ、生後3ヶ月頃に胸部X線検査で肺疾患が認められなければ、外科手術を行います。
この病気になった場合、子犬は人の手からミルクを哺乳瓶やチューブであげることになります。
なりやすい犬種としては、アメリカンコッカースパニエル、シーズー、ジャーマンシェパード、ダックスフンド、チワワ、パグ、ビーグル、ブルドッグです。
亀裂が長いと手術できません。二次的に鼻炎を起こす場合もあります。
検査は症状を聞いて、ルーチン検査、口の中の検査、X線検査をする。
24時間の看護体制が必要となります。

股間節脱臼

股間節脱臼とは足の付け根にある股間節が生まれたときから外れていたり、はずれかかっている状態のこと。
症状としては歩き方がおかしい、足を引きずって痛がる。
多くは遺伝によるもので後天的に肥満や筋力不足で股間節に負担がかかって発症する場合もあります。あとは交通事故や高所からの落下、滑りやすい床、犬同士のじゃれあいや喧嘩でなることも。
左右の足の長さが違うこともあります。病院にいくとレントゲンをとり脱臼を確認すれば全身麻酔して足をまず引っ張る。その後大腿骨骨頭を寛骨臼にはめます。これで完治しない場合は手術になります。
高齢などで手術を万が一できない場合は疼痛や炎症の緩和、テーピング固定をします。その後しっかりリハビリをすることで脱臼した状態でも無症状で歩行できるようになることもあります。
足を引きずって痛がる場合は早急に病院へいくこと。
フリスビーやボール広いも適度にすること。それが引き金で発症することもあります。
フローリングの部屋で飼うときは必ずじゅうたんをひくこと。
足や腰になるべく負担をかけさせないことです。滑らせてはだめです。手術をしてもまた再発する恐れもあります。
我が家の愛犬のミルクは元々生まれつき足が悪いのですが、この病気かもしれません。手術はしていませんが、がにまたです。今後が心配ですが今のところは大丈夫だと言われています。ミルクは足をひきずったりはしていませんが、散歩中はふつうに歩きません。どちらかというといつも走っています。
これは、遺伝すると言われました。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨が定位置からずれる病気です。
先天性のものと後天性のものがあります。先天性でも突然発症することもあります。
症状は足をひきずる、痛がる、脱臼した足を浮かせて歩くなどです。
膝蓋骨が内側にずれる場合と外側に脱臼する場合とあります。圧倒的に内側にずれることが多いです。
脱臼よりも軽い亜脱臼になりやすい犬種がトイプードル、ヨークシャテリア、チワワ、マルチーズなどの小型犬に多いです。股間節形成不全をともないやすいのが大型犬です。
先天的な原因は膝関節あたりの筋肉や骨、靭帯の形成異常などが年齢とともに進行することで発症します。
後天的な原因は打撲や高い所からの落下などによる骨の変形が原因で発症します。
膝蓋骨脱臼がひどい場合は膝蓋骨を正常な位置に戻す手術をします。
症状が軽い場合は関節を保護する方法や炎症を鎮める薬で治療をします。症状が軽いと放置する場合もあります。
症状が重い場合は、内科的療法とレーザーなどの理学療法や外科手術で治療します。肥満傾向があるときは減量をしながら治療します。
この病気を予防するには膝を痛めないようにする。フローリングや床は負担がかかりやすいので絨毯やマットを引いて痛めない環境を作ること。
肥満にならないようにすること。
脱臼している場合は繁殖させないこと。
大半は触診でわかりますがレントゲン検査も実施しましょう。
散歩時には急に向きを変えて走っていかないように、日ごろから横について歩くようにすること。
脱臼がひどくなると膝関節をしっかり曲げて踏み込むことができなくなりスキップしたりつま先立ちで歩いたりします。

水頭症

水頭症とは脳室内に多量の脳脊椎液がたまり、意識や知覚に障害が起こる病気です。
症状としては痙攣をおこしたり、急に倒れたり、元気がなくなる、歩行時にふらつく、疲れやすくなる、てんかんを起こしたり、血圧が急激に下がる、同じ場所をくるくるまわったなどです。
外見上では頭が普通よりぽこっとでているように見えます。大体は先天性の奇形や脳腫瘍などによる経路の閉塞が原因です。
治療方法は脳脊椎液を減らし、脳圧を下げるためにステロイド剤や利尿剤を投与します。
重度の場合は手術する場合もありますが、手術や術後の管理が難しいのです。投薬もあくまで症状を軽くするためであって、薬を飲まなくなるとリバウンドし、命に関わることもあります。
おばさんが昔ミニダックスをある先生からいただいて飼い始めたら同じところをくるくる歩きまわり、よく机などでぶつかっていたそうです。てんかんの発作を起こし、薬をずっと飲ませていたそうです。
水頭症と診断されて遠方の病院まで連れていったこともあるそうです。ご飯もフードプロセッサーで細かくしてからあげていたそうです。
結局は死に至ってしまい、それからは犬は飼われていないそうです。頭もやはり少しぽこっとでていたそうです。かなり根気がいったと言っていました。発作がいつ起こるかわからないので近所の動物病院にいつでもみてくれるよう頼み込んでいたようです。
死に至らず、ずっと水頭症で行き続けている犬もたくさんいます。だから、決して諦めずに犬と一緒に病気と闘ってあげてください。
よくなる犬種は、ミニダックス、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャテリアなどの小型犬です。

糖尿病

糖尿病とは、肝臓からのインスリンの分泌が不足し、血液中の糖分が多くなる病気です。
食事量は多いのに痩せてくる。
症状としては、水をたくさん飲む、たくさん水を飲んでよく排尿する。脱毛する、おなかが膨らんでくる、肥満になる、急激な衰弱、失神などです。
神経過敏になり、脱力し、昏睡状態になることもあります。糖尿病になると血糖値が上がります。
インスリン依存性糖尿病とインスリン非依存性糖尿病とあります。
前者はインスリン注射を必要としますが後者は必要としません。
高齢(約8歳前後)だと発症しやすい病気です。なりやすい犬種はダックスフンド、ミニチュアシュナウザー、ビーグル。
200頭に1頭の割合で発症します。小型犬がなりやすいです。
症状は3つにわかれ、合併症のない糖尿病、合併症のある糖尿病、昏睡のある糖尿病に分かれます。
合併症のない糖尿病は比較的元気で、合併症のある糖尿病は下痢や嘔吐の症状があります。
昏睡のある糖尿病は犬がほとんど眠った状態になり、最も重症な糖尿病です。
早く見つけるには定期的は健康診断を受けること。
治療法としては毎日インスリン注射をうつこと。食事は一定カロリーの食事を与えること、炭水化物を減らし、繊維を多くとる。毎日の運動も欠かさずに。
インスリン注射の打ち方によっては低血糖の症状がでたり、震えたり、元気がなくなったりします。ひどくなると痙攣発作を起こすこともあります。
インスリン注射を打った場合は、愛犬の様子を見逃さずしっかりみてあげるようにしましょう。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症とは、内分泌の中でもっとも多い病気です。
症状としては元気がなく、落ち着きがなく、毛艶がなくなる、脱毛、皮膚の乾燥、皮膚の色素沈着が過度になる。すぐ疲れる。寒さに弱くなる。名前を呼んでも反応が鈍い、フケが目だつ、お腹や尻尾が黒くなっている。散歩を嫌がる、体重が増える、脈拍が弱まる、心拍数が下がる、貧血、コレステロールの値が上がるなどです。
高齢になるとこういう症状がでるため、年をとってきたからだと思いがちで、病院に行かず発見が遅れる場合もあります。
8歳以上になるとかかりやすくなります。
かかりやすい犬種はドーベルマン、アイリッシュセッター、ボクサー、ゴールデンレトリバー、柴犬、シェルティー、シベリアンハスキーなど。
遺伝やストレスが原因となり、甲状腺ホルモンの分泌量が減ることで発症します。クッシング症候群などの病気が引き金になることもあります。
すべての犬が15歳以上になるとこの病気にかかっていると言われています。血液検査での正確な診断が難しく、中枢神経や末梢神経などの神経にも影響を与えることもあります。
神経に影響がでると、ふらついたり、攻撃してきたり、頭をかたむけたりてんかん発作を起こしたり麻痺症状がでたりします。神経系の症状の場合は1歳を過ぎたころにでることが多いです。左右対称の脱毛がおこり、なかなか治らない場合この病気と思ってよいでしょう。
抗生物質を投与すると治りますが投与するのをやめると再発します。
治療は甲状腺ホルモン製剤の投与をします。
予防法はないので定期的な健康診断をして早期発見をするようにしましょう。

副腎皮質機能低下症

副腎皮質機能低下症とは、副腎皮質から分泌されるホルモンが減少することで発症する病気です。アジソン病とも言います。
症状としては嘔吐、下痢、発熱、虚脱、体重減少、脱水、腹痛症状、意識障害があり、皮膚が黒ずんでくる。
自発性副腎皮質機能低下症は若い犬から中高齢の雌に多くみられます。
原因はホルモン不足、ストレス、感染症や血管疾患などです。
検査は一般検査、血液検査、副腎皮質の機能検査を行います。
完治する可能性が低い病気です。
治療方法は、副腎皮質ホルモンをずっと投与します。
予防方法は、日常から適切な生活と食事をし、免疫機能が正常に働くようにしてあげましょう。
なりやすい犬種として、ロットワイラー、プードル、ウェストハイランドホワイトテリア、ベアデットコリー。
大体どの犬種でも発症します。年齢では、4〜6歳ころによく見受けられます。
病気がひどくなると突然元気がなくなり、起立不能になり、ショック状態になることもあります。
初期の症状は他の病気との区別がつきにくく、発見が遅れることが多いです。免疫力が下がると自然治癒しにくくなり、治りにくい体質になることもあります。
クッシング症候群の治療薬を過剰投与した場合でも発症することがあります。
ストレスをためすぎないように普段からお散歩させてあげていっぱい遊んでかまってあげて下さい。それから、小型犬より大型犬がなりやすいということ。小型犬なので大丈夫と思わずに、似たような症状がないか気をつけてみていましょう。
我が家の愛犬も4歳になっていますので気をつけないと。
4歳以上になると定期健診を受けましょう。

血友病

血液がたまらないため、出血がとまらなくなる遺伝病のことを血友病といいます。
皮膚、粘膜、関節腔、筋肉内などに出血します。
治療の効果は期待できません。
少し激しい運動をしただけで血管の出血がとまらないので散歩ができなくなります。
怪我をした場合出血多量で死亡します。
まれな遺伝性疾患で雄だけ発症します。
色々な種類がある中でもっとも多いのは血友病Aでジャーマンシェパードなどがよく発症し、関節内や体腔内で出血が起こります。あとは血友病Bがあります。
犬の血液中の凝固因子を検査し、欠如している凝固因子を補充する方法で治療します。
出血した場合は輸血処置をする。危険性が低い場合は代用血液を使用します。
ミニチュアプードルは血液を凝固させる因子が先天的に不足しやすく血友病になりやすいです。
交配させるときは遺伝子キャリアがないか十分に気をつけましょう。
症状がほとんどみられないタイプもあり、日常生活で気づかず、手術や怪我をしたときに止血が遅くなり危険です。
血友病Aは雑種を含めほとんどの犬で発症報告があります。
人間にも同じ病気があり、症状などもまったく同じです。
犬にも9種類の血液型があります。怪我をして初めて気づくことも多いのではないでしょうか?
血が出て初めて止まらないことに気づいてこの病気だったなんて事がありませんか?
小さい頃は、散歩も予防接種が終わるまでは控えるので怪我をする事も少ないし、怪我をしてから血が止まらなくて出血多量で死ぬなんて。
予防方法がないため、気になる方は血液検査をお勧めします。

腎臓病

腎臓の病気で腎臓病があります。細菌やウィルスの感染によっておこる腎炎が一番多く、腎臓の動きが悪いために老廃物が尿として排出されず体内にたまって尿毒症になります。
症状としては嘔吐、脱水、痙攣がみられ、死に至ることもあります。
早期発見の場合は、食餌療法などで治療します。
血液検査、尿検査、レントゲンやエコーで検査をします。
治療方法は、だいたい入院して集中的に行います。治療は長くかかり、入退院を繰り返し、薬を与え続け、きちんとした食事療法を行い、定期的に検査も必要なのでかなり犬にも飼い主にも負担がかかります。
たんぱく質、ミネラルを過剰に摂取しない、食物繊維をたくさんとるようにしましょう。
人間が腎臓病になっても大変な病気です。
嘔吐や脱水、痙攣などの症状がでればすぐに病院へ。
命がかかっている病気なので本当に早期発見早期治療が大事です。
腎臓病の場合は治療しても回復せず、食事制限をして薬を服用することを延々と続けます。
最終的には愛犬は何も口にせず、水さえ飲まなくなるそうです。そういう姿をみるのもつらいですよね。だから、飼い主がこの治療をいつまで続けるかが問題となるそうです。腎臓病になったら飼い主が愛犬の死を決めるということです。すごくつらいですよね。
愛犬がずっと食事制限、薬の投与になると思うと、食べることが大好きなのはどこの犬でも同じこと。それを制限しないといけない。制限したからといって完治しない。それだったら好きなものを与えて死なせるほうがいいかなと思ったりします。
長生きはして欲しいけど、苦しんで死んでいって欲しくはない。
やはりここに生まれて、育ててもらってよかったと思って死んでいって欲しいから。
だから、腎臓病だけにはならないで欲しいです。

膀胱炎

細菌感染によって起こる膀胱の炎症のことを膀胱炎といいます。
雌犬に多く見られる病気です。
濁った血の混じった尿を排泄し、膀胱を押すと痛がります。
抗生物質で治療します。
人間でも同じ病気があります。
尿をしようとすれば痛く、頻繁にトイレに行きたくなるが、あまり尿がでない。
血尿が出たり、トイレに頻繁にいく、陰部をしきりに舐めるなどの症状がでます。1回の尿の量が少なく、排泄の姿勢を何度もみせる。お水をよく飲む。
膀胱炎がひどくなると腹部が痛くなり、膀胱も排泄すると痛くなります。
腎臓の感染や、血液の感染、前立腺の感染が原因となる場合が稀にあります。
最低2週間は抗生物質を飲むことになります。
尿検査で正常値がでれば抗生物質は飲まなくてよいです。
膀胱炎が再発する犬は膀胱に結石か結晶がある可能性があります。再発すれば再度動物病院でみてもらってください。
雌犬は尿道が太く短いのでなりやすいのです。ちなみに、雄は尿道が細いです。
尿路では薬が効きにくいため、再発する可能性が高く根気よく治療を続けることが大切です。
予防が難しい病気で病院に行くときにはすでに慢性化しているケースが多いです。
早期発見と早期治療が必要です。
下痢など他の病気が原因で引き起こす場合もあります。
結石が原因の膀胱炎もあります。この場合、尿路が石で詰まってしまう危険性があるのでおしっこがちゃんと出ているか確認すること。
尿検査でわかります。検査の際、結石が原因かどうかが重要です。結石が原因の場合は食事療法で治療します。

胃腸炎

人間でもよく見かけられる胃腸炎。犬にももちろんあります。
腐敗物を食べることで寄生虫や細菌、ウィルス感染によって起こります。
吐血や血便があればすぐに病院へ。
急性の下痢は絶食して清潔な微温湯だけを与え、1日後にサツマイモを少しずつ与え、様子をみます。
3日経っても治らない場合は動物病院で治療します。
我が家の愛犬はまだなったことはありませんが、私たち人間がよくなります。
たぶん症状的には一緒かと思います。
嘔吐してひどい下痢をします。胃腸炎の場合だと熱もでます。
犬の場合は急性胃腸炎がわりに多く、あとは出血性胃腸炎があります。
出血性の場合は下痢に血が混じっていたりします。
この場合は、血圧が低下したりするためすぐに病院へ行ってください。
だいたい1〜2日で治ります。場合によっては抗生物質などの薬で治療します。
予防方法は腐ったものを与えない、愛犬が居る部屋を清潔にすること。
人間でも同じだと思います。
人間でもかなり辛い病気です。だから、犬もかなり辛いと思います。
微温湯をしっかり飲ませましょう。不足すると脱水症状をおこします。
ご飯は1日下痢が治るまで食べなくても大丈夫です。
私自身がよく胃腸炎になります。だから、気持ちや症状はよくわかります。
最初は軽い腹痛から始まり、その後痛みと寒気が襲い、激痛の為にトイレに行くとひどい下痢になっています。何回もトイレに駆け込みます。犬も同じようにお腹が痛くなれば便をすると思います。熱がでると寒気がします。
愛犬の下痢がひどかったらすぐに病院へ連れて行ってください。

偽妊娠

偽妊娠は発情交尾していなくてもおこることがあります。
運動を嫌がったりおなかが膨れてきたりします。
超音波検査やX線検査で子宮がからっぽであることを確認します。
偽妊娠であっても子宮蓄膿症の場合もあります。
我が家の愛犬ミルク♀は2度ほど偽妊娠がありました。
我が家はマロン♂もいるので妊娠したのか?という疑いが常にありました。
初めての偽妊娠のときは乳房がすごく張っていて妊娠した!と思いました。母乳も普通に出ていました。でも、よく主人の足に盛っていました。
そのときは、だいたい偽妊娠のようでした。
病院にいくと妊娠?と疑われ、超音波検査すると何もありません。それが2回連続でありました。
3回目も同じように乳房が張ってきたのでまた偽妊娠だろうと思ったら妊娠していました。一度妊娠するとそこからは妊娠しやすくなります。私のところもそれから3回妊娠しました。
偽妊娠するとよくぬいぐるみを抱えるようになると聞きます。我が家はぬいぐるみ等はボロボロにするので与えていませんでした。
偽妊娠が続くようであれば避妊手術をしたほうがいいようです。
我が家はどうしても子供が欲しくて2回続きました。
子宮の病気なども防げるので、妊娠させたくないなら避妊手術をお勧めします。愛犬の体のためです。偽妊娠でも本人はたぶん辛いはずだと思うのです。
それだけ体が変化しているし、ホルモンのバランスも崩れていると思うのです。

膵炎

膵液は膵臓で作られます。
膵液によって消化され、炎症を起こす病気です。
症状は、吐く、黄色い下痢をする、灰白色の大量の便をする。食欲がなくなる、ショック状態になる。激しい腹痛、嘔吐、元気がなくなる、血便がでるなどです。
ショック状態になった場合血圧が急激に下がり、心臓が停止することもあります。
ひどくなると発熱したり、黄疸がでたりします。
雌の成犬に多くみられ、ミニチュアプードル、ミニチュアシュナウザーなどによく見られます。
膵炎の原因は脂肪分が多い餌、肥満、高脂血症、ウィルスや寄生虫の感染など多くの原因があります。
治療方法は痛みを抑える薬と水分補給、栄養補給をする。
すい臓の働きをさせないようにするため、餌をしばらく与えない。1週間ほど絶食です。この場合は入院して治療します。
嘔吐、下痢が治まれば、少しの低脂肪食を何回かにわけてあげます。
予防方法は脂肪分の多い餌、おやつなどを与えすぎない、肥満にならないよう普段から気をつけること。
ミニチュアシュナウザーは遺伝的にある脂肪代謝異常で発症することがあります。
検査方法は、血液検査とレントゲン検査、超音波検査をして診断します。
重症化するとすい臓の組織が壊死して死亡することもあります。

我が家の犬はジャーキーが大好きです。気をつけないと雌もいるのでかかる可能性があります。最近はあまりあげていないけれど、一時期毎日あげていました。
同じようにジャーキーなどおやつをよくあげている人は愛犬の様子をしっかり見ましょう。

肺水腫

肺に水がたまる病気です。そう考えるだけでぞっとします。
心臓病や有毒物摂取、肺炎などが原因で起こります。単独で発症することはまずありません。
症状は咳をする、呼吸が苦しそう、鼻水、くしゃみをする、呼吸が荒くなる、速くなる。よだれがでる。一晩中咳がとまらないなどです。
病状が進むと咳がでて、鼻から泡状の液体をだし、呼吸困難になります。呼吸をしやすくするためがに股の姿勢をとる。貧血を起こして衰弱する場合もあります。
利尿剤などで水分を除去します。原因を解明して治療しましょう。治療方法は、気管支拡張剤や強心剤などを投与します。あとは、塩分のない食事をすること。
心臓の病気が原因で起こる心臓性とそれ以外の原因で起こる非心臓性にわけられます。
心臓の障害は短頭種の小型犬に多くみられます。
非心臓性の場合は気管支炎や肺炎によって起こり、点滴をした場合や、刺激物質を吸い込んだ場合にも起こります。
予防方法は肺水腫単独でおこる病気ではないのでありません。
咳がでたり、ガリ股になっていたりとした症状がでたらすぐに病院へいくことです。
突発性の肺水腫は呼吸困難になり死に至ることもあるので早期発見が大切です。
心臓や肺の聴診、X線、血液検査、心電図などで診断することができます。
呼吸困難がひどいときは酸素吸入をします。他の病気も発症している場合はその病気の治療も平行して行います。安静にしていても呼吸困難がでることがあります。
咳がでたらいろんな病気を疑わないといけません。

緑内障

犬の病気に緑内障があります。眼球の圧力が異常に高くなり、視神経を圧迫して視力障害を起こす病気です。
眼が充血し、しきりに擦るようになります。
この状態が続くと網膜や視神経の萎縮がおこり、視力が低下します。
痛みとともに眼を細めるような動きを見せたり、光への過敏反応を見せたりする。眼のあたりを触られるのを嫌がる。眼を痛がると眼を閉じたままになり、涙が増えます。
視野狭窄や失明すると、治療をしてもよくて現状維持、視野や視力が戻ることはありません。
緑内障の一歩手前でなる高眼圧は目の疲れ、目眩などを起こしますが犬には自覚症状がないため、わかりにくいです。
緑内障になって視野狭窄になっても見える範囲で動けるので普段どおりに駆け回るため、発見が遅れます。
そのため失明状態になって病院へ行くケースがほとんどです。
早期発見が難しい病気と言えます。
高眼圧になりやすいのがパグやシーズーで眼が大きく飛び出している犬種が罹りやすいです。こういう犬種を飼っている人は定期的に眼圧検査を受けるようにしましょう。
眼圧を下げる薬や内科的療法で治療するのが一般的です。
重い緑内障であれば、完治するのは難しくなります。
原因は3つに別れます。
先天性のもの、続発性のもの、原発性のものです。
先天性は生まれつき眼房水の流れる道に異常がある場合です。
続発性は他の病気が原因で発症します。ブドウ膜炎、水晶体の脱臼、外傷や腫瘍などが原因で発症することもあります。
原発性は原因不明の場合です。
眼圧検査、眼底検査などによって診断されます。
初期の緑内障では瞳孔を収縮させる点眼薬で進行を遅らせます。
末期の場合眼球が飛び出てしまうこともあります。

膀胱結石

膀胱にできる結石で排尿がスムーズにできなくなり、疼痛があり、膀胱が拡張します。膀胱内で細菌が異常に増えることによって起こる膀胱炎も原因のひとつです。
細菌による尿道感染を起こしやすい雌がなりやすいと言われています。結石の物理的な動きによって痛みを生じ、年齢的には5〜6歳前後が発症しやすいです。
悪化すると膀胱が破裂することもあります。
尿路結石の中で一番多い病気です。
症状は、排泄の回数が多くなり、おしっこの量が減る、血尿がでる。石が尿道にたまって尿が出なくなることもあります。
なりやすい犬種はダックスフンド、コーギー、ミニチュアシュナウザー、トイプードル、ダルメシアン、ペキニーズなどです。
結石の成分はリン酸アンモニアマグネシウム、シュウ酸カルシウムが多く、このカルシウムを多く摂取することによってこの病気になります。
治療法は手術で取り除くことが大半です。細菌感染を起こしている場合は抗生物質などを投与します。
しかし、石の大きさが小さい、体調が悪い、薄くて溶けやすい場合は内科療法で行います。
予防方法はなく、定期的に検査を受けるようにしましょう。
検査は、X検査、血液検査、尿検査をします。
なりやすい体質の犬もいます。
人間でも結石ができると血尿がでます。この病気は人間とほぼ症状が一緒だと思います。
膀胱結石の約70パーセントがストルバイト結石です。
レントゲンでうつるものは他にシュウ酸カルシウムです。
予防方法は、水をたくさん飲むことです。水を飲まず、排泄しないで尿が溜まっているとなりやすくなります。

白内障

犬の目の病気です。眼の水晶体が曇って白くなり、視力が低下します。代謝異常によりたんぱく質が変性を起こすためになると言われています。目の表面が白くなっている場合は角膜混濁という病気で白内障とは異なります。
先天性のものと老齢によるものとあります。外傷や中毒によって起こる後天性白内障もあります。
症状が進むと失明することも。手術で視力を回復することはできますが、犬の行動範囲を注意していれば生活の不便は少なくなります。
症状としては目やにが多い、眼が充血している、白く濁っている。明るい場所にでると見えにくい。目のかすみ、映像が重なって見えるなどです。
水晶体は通常透明で白内障になると白く濁ります。進行がゆっくりで、進んでくると柱や壁にぶつかり、ちょっとした物音にも驚くようになります。
初期に病気を発見した場合は手術をしません。点眼薬と内服薬で進行を防ぐことができます。
しかし、確実にゆっくり進行する病気なので水晶体の濁りが2分の1になった時に手術を行えば視力が回復します。
5歳を過ぎた時に定期健診を受け、早期発見しましょう。5歳以下でなった場合は若年性白内障と言います。
白内障がよく見受けられる犬はダックスフンド、アメリカンコッカー、シーズー、マルチーズ、パグ、シュナウザー、コーギー、ヨークシャテリア、ビーグル、ボストンテリア、柴犬、シベリアンハスキー、ダルメシアン、ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバー、ボストンテリアなどです。

乳腺腫瘍

成犬の雌に多い病気の一つです。発症率は約52パーセント。4頭に1頭の割合で、他の動物に比べても犬は高率で発症が認められています。5歳以上になると発症しやすく、10歳くらいになると発症率が高くなります。
一般に中高齢からの雌に多く見られる病気で、コリコリしたしこりが乳腺にでき、触診することでわかります。胸、わきの下、下腹部、内股まで広がる乳腺などに出来ます。しこりの大きさが小さいと早めの発見で治ることもあります。
直径1センチ以下であれば切除すれば完治します。
小さいからと言って放っておくと悪性になって転移する場合もあるので注意しましょう。
良性と悪性とあり、良性の場合は早期に発見してその乳腺を切ることで治ります。
悪性の場合は成長が早くどんどん転移していくので再発の可能性が高くなります。
早期発見が大切で定期的に愛犬の乳腺を一つずつ触り、しこりがないか確かめること。
予防法としては生後6ヶ月以降最初の発情期が来る前に避妊手術をしましょう。遅くとも生後1〜2年の間に行うことをお勧めします。
乳腺腫瘍の半分は悪性腫瘍です。
乳腺にしこりができたとしても必ずしも乳腺腫瘍とは限りません。乳腺炎をおこしていたり、偽妊娠だったりすることもあります。そういった場合は自然にしこりがなくなります。
腫瘍は急速に大きくなるものもあれば数年かけて大きくなるものもあります。
乳がんの場合は急速に大きくなります。3cm以上の大きさだと再発率は80パーセントです。これは、女性ホルモンとの関連性が高いと言われています。
避妊手術を行えば、乳腺腫瘍の予防も出来ます。他の病気、子宮蓄膿症や子宮内膜症といった病気も予防することが出来るのです。

犬ジステンバー

感染症の一つで、この病気に感染している犬の尿、糞、鼻汁などから排出されたウィルスが口からほかの犬に伝染していきます。空気感染もします。
症状としては発熱、咳、鼻汁、下痢、血便、脱水症状、結膜炎や角膜炎によるめやにがでる、鼻の頭が乾燥する、けいれんや運動障害など神経系統を侵されて死亡することもあります。
死亡率が高い恐ろしい病気です。ひどくなると暴走したり、ぐるぐる回ったり、体のあちこちでピクッピクッと短い間隔で痙攣するチック症状がでたり、下半身に麻痺がみられたりします。
1歳未満の子犬がかかりやすのですが、成犬でもかかります。
感染して4〜6日後くらいに発症します。はじめは本当に風邪かな?と思う症状で免疫力が高いとそのまま治ることもあります。
症状や血液検査でわかりますが、確定的にはウィルス検査を行います。
ジステンバーと診断されると入院して治療を行います。
治療方法は、抗生物質やビタミン剤が使用されます。
神経症状がある場合は抗てんかん剤や脳代謝賦活剤などを使用します。
安静にして、保温を心がけ、体力を消耗させないようにしましょう。
予防はワクチン接種をすることです。
初乳や母乳を飲んでいない子犬は生後1ヶ月でワクチン接種ができます。
散歩から帰ったときや、動物病院から帰ったときは必ず消毒すること。
感染している犬は散歩しないようにしましょう。通常は感染してから1ヶ月半後くらいにほとんどが死亡します。自然治癒する犬もいますが、麻痺や痙攣はそのまま残ることが大半です。

犬伝染性肝炎

犬アデノウィルスによって起こる伝染病です。。肝臓に炎症が起こります。
ウィルスが含まれた糞や尿、唾液を舐めることで感染します。感染後4〜7日で発症します。
症状としては発熱(40度前後)、食欲不振、下痢、嘔吐、鼻水がでる、ぼんやりする、くしゃみをするなどの初期症状です。
この後、扁桃腺や肝臓が腫れて死亡します。
急性の場合は突然死です。重症の場合は半日から1日で死亡します。1歳未満の子犬が発症すると死亡率が高くなります。回復期には角膜が白く濁りブルーアイが見受けられます。
病気から回復した後も尿からウィルスが一定期間排泄されるため、ほかの犬への感染源となります。
治療をする為の有効な薬はありません。肝臓の機能を回復させ、十分なたんぱく質、糖、ビタミンを摂取していく治療方法です。
犬ジステンバーほどの伝染力はありませんが、生ワクチン接種を行いましょう。犬ジステンバーと犬伝染性肝炎の2種混合ワクチンがあります。
アンモニウム塩以上の強さのものであれば死滅します。成犬の場合は症状が無症状で大丈夫な場合が多いです。
パルボウィルスと混合感染すると重症化します。突然高熱がでたり、おなかを押さえて痛がったり、扁桃腺が腫れるなどの症状が出ます。こういった症状で病院に行った場合、血液検査を行います。白血球が減っていて、肝臓の血清酵素の活性値が上昇している場合はこの病気にかかっていると診察されます。この病気はジステンバーやレプトスピラ症、ワルファリン中毒症と症状が似ているので識別することが大事です。
予防方法としては、飼育環境を清潔に保つことが大切です。

犬パルボウィルス感染症

ポックリ病やコロリ病とも言われています。
この病気に感染した犬の唾液や嘔吐物、糞や尿に含まれるウィルスによって伝染します。
生後3ヶ月以内の子犬が感染した場合、心臓の筋肉がおかされ、急に呼吸困難になって死に至る場合もあります。
症状としては激しい嘔吐や下痢、脱水症状を起こす。血便がでる場合もあります。
腸の粘膜が破壊され、腸内に細菌が入り、ひどくなると敗血症になることもあります。
感染後数日から十日前後で発症します。
犬の免疫力が極度に低下し、二次感染を引き起こしやすくなります。子犬の場合は発症後1〜2日後に急死する場合もあるのです。
普通の石鹸や消毒液ではこのウィルスは死滅しません。感染した子犬が死亡しても、その後1年くらいたってから新しく迎えた子犬が、生き残った犬パルボウィルスに感染して死亡したケースもあります。
生後2ヶ月頃になったら早めのワクチン接種をすることが大事です。少しでも遅れると感染率が高くなります。
飼い始めた子犬が嘔吐や下痢をしたら早急に病院へ連れていくようにしましょう。
直接退治する治療法はありません。免疫力を高め、犬自身がこの病気にまけないように手助けをする方法しかないのです。
嘔吐がある場合は絶食絶水するようにしましょう。激しい下痢や脱水症状の場合は点滴をします。パルボウィルス不活化ワクチンを単独で年2回接種するとよいでしょう。
成犬になっても1年に1回ワクチン接種を必ず行うこと。
注意することは、散歩などでほかの犬の排泄物を舐めさせないようにしましょう。

犬レプトスピラ症

レプトスピラという病原体が原因の細菌感染症です。
感染した犬の尿やねずみから伝染し、胃腸や肝臓が侵されます。感染した犬の尿やねずみの尿、その尿に汚染された水や土に触れることで感染します。ねずみがこの病気に感染した場合症状がでず、そのまま保有し、ほかの動物へ伝染させます。
主な症状は発熱、食欲がない、目が赤い、嘔吐する、血便がでる、脱水症状がでる、下痢をする、口の中が出血するなどです。
出血型、黄疸型、不顕性型の3つに別れます。
不顕性型とは感染しても症状がでない場合のことを言います。
出血型が悪化すると脱水や尿毒症を起こして高確率で死亡します。
黄疸型は出血型より症状が重く、重症になると発病から数時間から数日後に死亡する場合もあります。
不顕性型の場合は自然で治ることもありますが、長い間、尿と一緒に菌を排出するので他の犬や人に感染する原因になります。
治療には抗生物質の投与が有効です。
脱水症状が見られる場合は点滴を打ちます。
予防方法はワクチンを定期的に摂取すること。
もし万一感染した場合は飼育環境を消毒し、綺麗に保つようにしましょう。
散歩などでほかの犬の排泄物に近づかせないことも大事です。
人への感染への可能性は低いといわれていますが、この感染症は人間にも感染します。その場合はワイル病と呼ばれています。

黄疸型の死亡率は60〜70パーセントと言われています。
DとHにレプストピラ不活化ワクチンを混合したワクチンを接種します。

ケンネルコフ

ケンネルは犬舎、コフは咳です。
気管にパラインフルエンザウィルスが感染する病気で、空気感染します。単頭飼育よりも犬舎などで多頭飼いしていると発生率が高くなります。
細菌、マイコプラズマ、他のウィルスも合併すると咳きこみ、熱がでます。
症状としては、乾いた咳をする、鼻水がでる。症状が軽いときは微熱があるだけで元気です。老犬や幼犬などは免疫力がないため、高熱がでて、膿のような鼻水がでて、元気がなくなります。
症状が重くなると肺炎を起こすこともあります。
病院に行くと、症状を確認後、胸部X線検査します。
細菌や微生物が原因の場合は抗生物質を投与します。
予防方法はワクチン接種しかありません。伝染力が強く、健康な犬でも暑さや寒さ、慣れない環境でのストレスなどで免疫の抵抗力が下がり感染する場合もあります。
感染犬がいると容易に感染してしまいます。
ペット美容院やホテルでの感染もあります。
成犬の場合は咳をしている場合、ケンネルコフではなくほかの病気の疑いがあるので咳をしたら病院へいって早めの診断を受けるようにしましょう。
ワクチンを打っていない犬はワクチン接種が終わるまではほかの犬と触れ合わないようにして下さい。
多頭飼いしている場合は1頭が感染するとすぐに広がるので注意が必要です。全頭必ずワクチン接種をすることで予防できます。



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